土曜日に健診の結果を聞きに行く。
コレステロール値だけが問題であった。
次の検査で減らないと、投薬だそうである。
善玉も多いが、悪玉も多い。
善と悪でせめぎあうコレステロール。
血管が詰まって死ぬのだろうか。
先生は言う。
「以前、私が登山をしてアタック直前に
遭難したときは、21日間で10キロ痩せました。
人間は口から入れたものだけで太ります」
「どちらに行かれたんですか」
「カラコルム。ヒマラヤです」
へぇ~、先生は登山家だったのか。
アンデスのどこぞの山にも登り
雪を食べてしのいだという。
「二十歳のとき、せめて二十代の体重に戻してください。
私は、いま62歳ですが、●●キロ。
当時より2キロ少ないです。
体重を落とすと調子はいいです」
20代半ば、私の体重は40キロ以下であった。
今のやせ細った若い女性たちも
将来そう言われるのであろうか。
決して健康に見えない痩せ方をした人もいるが。
「私が子どものころ、めざしがよく食卓にあがりましたね。
鮭があるとごちそうでした。
肉が出てきたのは高校生くらいですね」
若い人に心筋梗塞が多いのは食生活によるものだろう。
子どものころを思い出す。
めざしをよく食べたおぼえはない。
思い出すのは、おかずではなく
ごはんにかける、どぎつい桃色のでんぷや
味噌ピーのことばかりだ。
パンにソントンのピーナツバターを塗るのも好きだった。
「狩猟民族は、いつ次が食べられるかわからないので
その場でおなかいっぱい食べてしまう。
しかし、農耕民族であるアジア人は、収穫した米を貯蔵しておいて
少しずつ食べます」
淡々と、しかし途切れなく
体験を交えたアドバイスは続く。
食用油をナントカに変えようが、素材をナントカにしようが
口から入れれば、所詮蓄えられるのは同じである。
「おなかがすいた、という感覚を大事にしてください」
思い当たるところはある。
まず、口に入れるものを減らそう。
そして少し意識して歩こう。
シモキタまで髪を切りにいった帰りに
スーパーMによる。
夕食は、刺身、トリ肉入り味噌汁。
野菜は余りもんの野菜だが。
クズ野菜。くずな野菜。野菜のクズ、くず。
料理している間
頭の中をぐるぐるまわって離れなかった。
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