2014年3月9日日曜日

ひとりの散歩

単調な仕事に飽き
普段ならだらだらと過ごすところ
お医者さんに、運動するように言われたこともあり
近くの公園へ。

梅まつりは終わったが
日曜の午後、大勢の人が出ていた。

カップル、小さい子を連れた家族、一人でカメラをむけるおじさん。

この寒さで、例年より遅く
紅梅も白梅も、ころあいはほどよい。

もうすぐサクラ咲くしねー。

若いカップルが顔を見合わせて笑う。

咲くではなく、咲くしって、なんだ。
あくまでメインはサクラなのか。

他にも「サクラよりウメのほうが・・・」
と比べる声が聞こえる。

私の中では、サクラが咲いたら春はたけなわを迎え
そして終わる。

サクラが花開くまでの時期が一番好きだ。

ウメの写真を撮ってみた。

愛らしい花のアップもいいが、
まだ丸坊主の冬木立と共にある様子も撮りたい。

今の季節と次の季節とは、互いに呼応しあい、せめぎあい
そしてゆっくりと移っていく。

ひとりであれば、
その輪の中にひととき身を置くのも
いくらか容易である。

昔、タウン誌で散歩の連載を持っていたときは
こうしてよく、たたずんだ。

たたずむ散歩だった。
私は、いつも、風景の中に、ひとりを確かめた。

帰りに図書館に寄って
石垣りんさんと、町田康が中原中也の詩を
解説する本

石垣りんという名前は
高校のとき
「 私の前にある鍋とお釜と燃える火と」
を読んでからずっと心に残っていた。

尾崎放哉の「せきをしてもひとり」と同じくらい。

ブルースに心奪われ
ブルースしか見えなかった高校時代に
こころ動かされた詩、そして俳句だった。








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