2017年1月8日日曜日

爆発する女

崎陽軒のシウマイ弁当と炒飯弁当を手に
夕方、帰ったら、息子がいなかった。

28にもなるオトコがいなくても
どうということもないのだろうが
なにしろ小学校から学校に行かず
就職したこともない彼が
家にまったくいなかった日は
ほとんどないのである。

彼は酒もやらぬし、タバコも吸わぬ。
夜通し遊ぶなどということもない。
ひまさえあれば
ティファールでお湯をわかし、様々なお茶を飲んでいる。

先日、誕生日だからと近所にできた
イタリアンレストランに行った際も
彼は断固、水を頼むことを主張した。
もちろん私も、ライブ以外でお酒を飲むことはほぼないのだが
さすがに水では申し訳ないと思い
オレンジ・ジュースを2つ注文。

しかし、あとから、オレンジ・ジュースなど飲みたくなかった
気を遣って注文する必要はない、と言われたのだった。

好みのタイプを尋ねると
爆発した女性だそうである。
例として以前はオノ・ヨーコをあげていたが
外見の問題ではないそうだ。

私はどうか、と聞いたら
爆発力が足りないそうである。

それほど魅力的で才能のある女性に
太刀打ちできるとも思えないが
言われてみれば
私は良き嫁、良き母として見えるように
そのたびごとに軌道修正して
ガス抜きしてきたのかもしれない。

そして、いつのまにか、ちんまりと
形のない常識をかむっているのだろう。

そのことに息子は気づいて
物足りない、と思っているということか。

では、どうすれば。