2014年2月26日水曜日

株主。

地下鉄。

服装は垢抜けないが
心配ごとなんて一つもない、といった調子のよく笑う中年男女。
たぶん夫婦。
ぱんぱんに膨らんだかばんを抱えている。

ずっとしゃべっている。

もう一人、息子なのか
隣り合わせて座った30代の男性は
しゃべらず時々うなずくのみ。

女性、ごそごそとリュックの中から
ハガキを取り出す。
何枚も。


間に合うかねえ、と言っている。

知り合いの個展か演奏会か
なにかの招待券か。

しかし、そのうち合点がいった。

そうか株主総会だ。
あちこちをはしごするのだろう。

「あそこの株を500株持っていると
○○に招待してくれるんだ」

おじさんが笑う。
雲リひとつなくうれしそうだ。

お金に心配のない人たちなのだろう。




JRに乗り換え、2時間打合せ。
寄り道することもなく、また電車に乗る。
地下鉄の連絡が悪かったので、JRで。

川を渡る鉄橋に注ぐ日ざしが力強くなってきた。

小さいころから、電車が鉄橋を渡るときが好きだった。
今も必ず顔を上げ、窓の外を見る。

そこには必ず川が流れている。
そして渡ればその向こうは違うまち。

2度電車を乗り継いで戻り、校正を配ると
ひといきつきたくなり
夕飯は、Yくんと近所でラーメン。
初めて汁なしラーメンを頼んでいた。

ラーメン屋に行くと、いつも以上にしゃべるYくん。
ヨーロッパの言語の話など。
英語の読み書きはもう十分だが
会話を磨きたいそうだ。


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