6月。日比谷野外音楽堂。憂歌団
本日は立ち見は禁止、日傘禁止。
野音もせちがらくなってきたなぁ。
この年齢層で何が起こるっつーねん。
昔もモノ投げる奴(これはアブナイ)、押し合いへしあいはあったが
私は、紙テープ投げたことがある。
でも自浄作用が働いていた。
アブナイ奴には注意したし
危なくなったら、回りの人が声をかけてくれた。
いまは、それがないから、ダメなのか。
まぁ。缶チューハイが300円と安いのは良しとする。
ずっとブルースばかり流れている。
あたりまえのようだけど、意外だった。
西日をまっすぐに浴びて座っていると、あれっ。
左隣は、下北沢のバーのマスターであった。
一度しかお会いしていないが
SNSつながりで顔をお見掛けしてすぐとわかる。
一人置いて右隣は、
関西弁の男性コンビ。
手慣れた合いの手が、憂歌団ファンらしい。
私のすぐ右となりの女性は
連れかと思えば、おひとりらしい。
帽子を目深にかぶり、黒い日よけの手袋をしている。
拍手も小さいし、声なんか出さない。
ときどき、カバンを探って関係者用に配られたセットリストをのぞいている。
どうも、いかん。
あったまってしまった缶チューハイを飲み干し
好き勝手にイエーと叫び、笑い、ときに一緒に歌う。
アンコールになると、
マスターは知り合いのところに移動してしまった。
自然に皆、立ち上がる。
私も立つ。
隣の女性はもちろん立たない。
ふと左隣を見ると、座ったままのカップル。
男性が女性の手を握っていた。
女性は泣いている。
曲は「キスに願いを」。
康珍化さんの詞で、曲は花岡さんだ!
とまどう。
メンバー紹介で思いっきり、ハナオカサ~ンと叫んでみた。
見上げれば、ステージの上に細い三日月。
日比谷の野音に初めて来てから何年になるんだろうと
数えて、さらにとまどった。
もう40年近くになる。
やってること、なんにも変わらない。
憂歌団は、ドラムスの問題を除いても
変わらないようでいて変わった。
勘太郎さんのリーダーシップが強く出ている。
予定外の2度目のアンコールで
「アイスクリンマン」「君といつまでも」「カンサスシティ」
で場内を大合唱させてしまうあたりは
これはもうさすがに
バンドの底力としか言いようがない。
その一方で
不動のナンバーがいくらでもある
素晴らしさはそのままに
これから新しいメンバーで
また20年も愛される歌が生まれてほしい。
それでこそ再始動だろう。
一緒に歌っているうれしそうなお客さんの顔を見ながら
一人ひとりが憂歌団なんだなぁと思った。
それでも、メンバーが
そんな思い出や思い入れを、ある意味ものともせず
新生憂歌団として活動していってくれたら。
そしてそんな彼らと一緒に生きていけたらうれしい。
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