2013年12月25日水曜日

イブに風邪

3連休明け。電車はすいている。

丸めたカレンダーの詰まった紙袋を提げた
背広姿の人、ちらほら。

学生はそろそろ休みなのだろう。

子どもたちも今日までか。

駅ビルの階段を下りたたところで甘い匂い。
ケーキを売っている。
あれ、そういえばイブじゃないですか。

最初の打合せ。
昔、お世話になった、しかしとても厳しかった
上司が戻ってくるときいて
「戻ってきちゃったんですか」
と、つい言ってしまう。

いくつになったら、口の利き方を覚えるのだろう。

資料を取り寄せたり、掲載や取材のお願いで
会社に電話したときに
広報担当者の応対が、
へりくだるでもなく、圧するでもなく、
無理するでなく、言葉もよどみないとき
実にクレバーであると
このうえなく感動する。

母や、OLをしている妹にも
「おねえさん、挨拶をするときアタマだけちょこんと下げるんじゃないのよ」
「早口でしゃべらないのよ」
「靴はそろえてあがるんだよ」
「お菓子を出されたらすぐ食べない!!」

などと小言を言われる。

この2人は、お華とお茶の免状も持っている。
私は何も持っていない。

やはり社会人一年生として
会社に入り
誰かに教えてもらうということは決してムダではないと思う。

電車に一時間ばかり揺られ、次の打合せへ。

少し間があったので
駅前のスーパーを大きくしたような
モールを二回り小さくしたような百貨店をのぞく。

クリスマスイブか。

これは誰にあげよう。
こっちは誰々かな。
もうこの世にいない人の顔まで浮かぶ。

想像しながら、見てまわるのは意外と楽しい。
誰かのために贈り物を選ぶという幸福。

さて打合せだ。
皆、風邪をひいていた。

風邪の人を目の前にすると
その瞬間からうつったような気がしてくる。

帰りに薬局に寄って、風邪クスリを買った。
店の人はたぶん高いほうを売りつけてきたように思う。

地下鉄でさっそく飲むが、うとうとするくらいで
寝てしまうまでいかない。

白いコートでおめかしし、スマホでLINEをチェックするおねえさん、
たぶん手持ちで一番良いバッグを持ちブーツを履いて
子どもたちにもきれいな格好をさせた母親のグループ、
プレゼントらしき小さな紙袋を下げたカップル、
ほとんどが表参道駅でおりた。

クリスマスイブなんだ。

帰ってデザイナーさん5人に校正原稿を配ると
ようやく、というか、そんな時に眠くなってきた。

Yくんが買ってきたパーティ仕様のチキンをむりやり食べて
ごろりと横になると気がつけば2時間も寝ていた。

それからボビー・ブランド、ボビー・ウォマックらが歌う
クリスマスソングの流れるラジオを聞きながら
週末〆切の原稿を少し書く。

やはり風邪のような気がする。


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