●9月9日(日)
1時間半のテープ起こしにおよそ1日かかる。
テープ起こしは自分がしゃべっていなければ、嫌いではない。
それを規定文字数の中に、追い込んでいくのも、嫌いじゃない。
息子、仲間とバスを転がしての“修学旅行”から帰り爆睡。
学校にほとんど行ってない彼は、もちろん修学旅行にも行ってない。
それなのに60人あまりで貸し切りバスでもってでかけ
温泉に入るなど驚きである。
親はなくても、子は育つ。
それにしても、この仲間を集めてバスで遊びに行こうという
行動力には恐れいる。主催者さんは、子連れでの参加らしい。
それが和であっても、暴力であっても
インターネットから始まった人のつながりもまたリアルなのだろう。
どちらが正しいかではなく、両方を生きる時代なのだろうな。
それを親や先生が、子どもにも教えなきゃいけないのだが
今二つくらい追いついていないんだろう。
●9月10日(月)
テープ起こしからのまとめ原稿を2本提出する。
昨年、息子がアリゾナでお世話になった和太鼓のken Koshioさんと
ホピ族の2人がライヴのため来日中。
kenさんがウィーピングハープさんに会いたいということで
息子がエスコートして百合ヶ丘まで出かけていった。
さすがに元家族3名で、そろうのも気が引けたので
ここは息子にまかせることとする。
●9月11日(火)
あの忌まわしい事件から11年。
しかし、他に混迷していることが多すぎるのか
CNN以外はあまり触れていないようだ。
ニューヨークに行ったとき、すでに新しいビル、フリーダム・タワーが建設中で、かなり出来上がっているのには驚いた。
壊れたら建て直す。
上塗りしてでも、新しい価値を生み出す。
そのエネルギーには驚いた。
予定されている高さは1776m。
数字はアメリカ建国の年にちなむ。
世界一の高さにはこだわらず、国の誇りとしての
象徴としてそこにあることを選んだ。
友人がグリーンカードをとる準備をしているのだが
口頭試験があるようで、テキストを渡されたそうだ。
「最初の大統領は誰?とかそんなのよ。わたし、勉強が大っきらいなのに!」
始まりは先住民を含めすべてに幸福であったわけではない。
でも、良くも悪くもアメリカという国家の始まりは1776年なのだ。
入稿で六本木に。
所用でミッドタウンに寄るが、相変わらず2階、3階は人もまばら。
お得意様相手なんじゃないの、と良心的に見積もっても、やっぱりまばら。
別にまばらでも構わないのだが、空気に血が通ってない感じがいけない。
エスカレーター脇のたいそうなベンチに身を預け、居眠りする人あり。
表のスターバックスだけは、いつもほぼ満席。
●9月12日(水)
青山ブルーノートに、ジョー・サンプルとクレオール・ジョー・バンドを観に行く。
昨年は、え?ジョー・サンプルが? レイ・パーカーJr.が?と
半信半疑だっただけに予想以上にとっても楽しかった。
やりたかったことをやってるミュージシャンはとても幸せそうだ。
ライヴに行くのには、その幸せな顔を見たいのもある。
おめあてのサンパイ・バーンズがキャンセルになってしまい
(吉岡正晴さんのサイトによれば、息子さんの怪我
どうしようかなぁ、一人だしめんどくさいなぁ
お金をどぶに捨てるいけない考えも浮かんだが、
せっかく予約したんだし、山岸さんもいるし!と
夜8時頃、出発。
渋谷からバスに乗って青山で降り、コンビニのカウンターでおにぎりで腹ごしらえ。
前の方で・・・といったら、一番前のジョー・サンプル横の席に通される。
相席になったのが、ザディコ・キックスのヨシタケさんだった!
サンパイがいないため、ジョー・サンプルが「ヘヴィー、ヘヴィー」と
ぼやきながら、アコーディオンをがんばる。
半ズボンにTシャツというパジャマ姿みたいな
レイ・パーカー・ジュニアは相変わらず、客席のおねえちゃんに迫ったりして
がんばる。
ヴォーカルのエリカ嬢もがんばる。
彼女は華があって、フィーチャーしたバラードもよかった。
スクラビング・ボード、早く言えばウォッシュボードの若いアレックス・マクドナルドも客席にも降りて煽りまくりでがんばった。
このパフォーマンスはジャンルや世代を超えてアピールするはず。
ジャグ・バンドの人たちにもみてほしい。
これでピアノがもっとニューオーリンズ風だったらなぁ。
山岸さんは、もちろんこの日も生き生きとギターを弾いてた。
あぁ、あのギターの音だ!
ソロになるとうれしくなる。このギターを聞いて育ってきたんだよ、私。
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