仕事場から20分ほど歩いて、世田谷線に乗った。
道すがら、オーティス・クレイ・ライヴを聞きながら。
やはりリハーサルからオープニングのところ。
何度聞いてもぞくぞくする。
赤い血が猛烈に身体をかけあがって
青い血に変わるような思い。
クレイ、バンドのみずみずしさもさることながら
お客さんの反応一つひとつが、とても素直だ。
ライヴ盤と銘打って、MCは入っているのに
客席の声が小さい、あるいはほとんど聞こえない。
あれはいただけない。
ステージ、観客、スタッフそろってこそ、三位一体でのライヴ。
O.V.ライトのピンチヒッターできたクレイにとまどいはあっただろう。
そして本当はO.V.を待っていたはずのお客さんには、
それほど期待していなかった人もいたはずだ。
そんなスリルもまたこのライヴには
潤滑油として左右した。
私自身、このライヴは見ていないのだが
高校から大学にかけて本当によく聞いた1枚だ。
家にあるレコードは、針飛びしている。
大学のサークルには、このライヴをMC含めアタマから完コピしている人たちがいた。
日本語詞も傑作だったなぁ。
浅川マキは“Trying Live Life Without you”を
「あなたなしで」という日本語詞で歌っているけど
それに負けないくらいよかった。
しかし、そうした思い出を差し引いても
ソウル・ミュージックのエネルギーにあふれるスーパー・ショウ。
負の部分をまったく感じさせないアルバム。
当時を知る人たちの記念品で
終わらせてしまうのは、つくづくもったいない。
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