2013年4月11日木曜日

「ベルク」がある新宿

新宿に行ったついでに
ぶらぶらした。

久しぶりのぶらぶらだ。

何回かメールを見たが
いいのか悪いのか
重要なメールは何も来ていなかった。

途中、「ベルク」でジャーマン・ブランチを頼んだ。

カウンターで待っていると
間違えてホットドッグが出てくる。

それでもいいですよ、と言おうとしたら
厨房の2人が、さささっと作り直してくれた。

何ごともなかったように。

レジのおねえさんが、2人に「すみません、間違えました」と
明るく声をかける。

なんだか、その空気がよかった。

他の店なら、申し訳ありません、と客に向かって
時に必要以上に謝るのが常だろう。

でもそれをせず、客の心を波立たせる前に
おさめたのだ。

店内は相変わらず混み合っており
ようやく、きちきちと並ぶテーブルの一番はしっこを確保した。

向いに座る椅子もない、お一人様席に
壁にひっつくようにして座る。

店に入ったときはレゲエが流れていたが
今は、Lovin Youが聞こえている。

ジャーマン・ブランチは
黒と白のパンが一切れずつと、2種類のパテに、ザワークラウトとハム。
それだけなのだが、何しろパテがうまい。

ネットで☆なんかつけるなよ~
これに☆付けるのは無粋だよ~ と
思いながら、隣の人に肘がぶつからないように食べる。

隣の背広のおじさんは2杯目のビールだ。
正確には「エーデルピルス」だ。
長くエーデルワイスだと思っていた。
だいたいビールの名前だと思わなかった。

これがまたやけに美味しそうなのだ。

ぎゅうぎゅうだし、張り紙はいっぱいあるし
雑然としているのになんだか、ありがたい。

皆、それぞれ自分の身体の大きさに見合うスペースで
それぞれのことをしている。

2人のテーブルも、声高に話している人はいない。

ブレンドを飲みながら、写真を撮らずに紹介する、ということを思う。

食べもんの写真はアクセスが増えるという。
私も食べもんの写真は嫌いではない。

でも、川本三郎さんの本でも、なぎらさんの本でも
武田百合子さんの本でも、写真はないか、ほとんどないのに
目の前に景色も匂いも音も浮かび上がってくる。

店の名前も、住所も、電話番号もあえて載せる必要なんてない。

ただ、この世にあるということは、これでもかと伝わってくる。

そういう文章を書きたい。

次に、新宿という街のことを思う。

学生のころ、「新宿と渋谷、どっちが好き?」と聞かれて
少し迷ったが「渋谷」と答えたら
友だちが「そうなんだ」と少し笑った。

新宿、と答えた方が大人っぽいムードなのはわかっていた。
だが「東急ハンズ」のある渋谷が好きだったのだ。

今は、迷わず、新宿である。

ジュンク堂がなくなったとき、あぁ、もう終わりだと見放しかけたが
まだ「ベルク」があるではないか。
(そう、ディスクユニオンもあります)

ベルクがあるから新宿が好き。

新宿には、まだいくらか迷い込める隅っこが残っている。



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