2013年4月9日火曜日

生活無能力者

移動中に佐野洋子 さん を読み続けている。

だいたい2つのトピックくらいしか読めない。
あふれ出す言葉のエナジーが強くて、いつも表紙を閉じてしまう。
そして悲しい話でもないのに、泣きそうになる。

以前は、佐野さんと友だちになれたらどんなに良いだろうと妄想していたが、
とてもムリだと思うようになった。

そばにいたら、かなわないし
私は、せこいし、センチメンタリズムから抜け出せないところもあるので
罵倒されるのではないだろうか。

佐野さんは、よく隣に住みたいかどうかで
人を判断する。

佐野さんと友だちはムリでも
隣に住んでいるのなら
距離感はちょうどいいかなと思ったりもする。

その佐野さんが、
「お友達になりたかったが、いっぺんにはじき飛ばされそうな気がした」
と羨望の前に降参したのが、森茉莉である。

森茉莉は“生活無能力者”だったというのを知ったときは驚いた。

こういうインテリな一人暮らしのばあさんは
クロワッサン的な暮らしをしているものだとばかり思っていた。

それで85年も生きたのだ。
2度も結婚して子どもも生んだのだ。

ポンコツを自負する私としては
他人事とは思えない。
だが、北向きの部屋を好んだ森茉莉に比べれば
陽の当たるところにせっせと洗濯物をぶら下げ直している私は
まだまだ、だと思わずにおれない。

昔、下北沢のタウン誌を作っているとき
友人が森茉莉さんを取り上げるため
彼女が一日中過ごしたという「邪宗門」に取材に行ったことがある。
(邪宗門は今もある)

そのときは、モリマリ が好きだということに
酔っているような気がして
と冷めた目で見ていた。

あのとき、もっと森茉莉さんに夢中になっていればよかった。

調べていたら、森茉莉のツイッターbotを見つけた。

https://twitter.com/Caprice_de_Mari

怖い、怖い。
森茉莉が押し寄せてくる。




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