2017年1月24日火曜日

葬儀番外編

葬式に行く前に
葬祭用のバッグを引っ張り出してよくみたら、角がすれていた。

困ったなあ、と2つのバッグに分けていると
貸してあげましょうかと息子。

気持ちはうれしいが
しかし、さすがにporterのショルダーというわけにはいくまい。

最近は、もう黒ければ構わないわよねえと
叔母たちも集まるとうなずいているが
いくぶんフォーマルな黒いバッグがほしい。

あなたの持ちものは、赤いのばっかりですからね。

息子はそういって私を送り出した。

五反田。

バスの発車まで時間があったのでコンビニで、
白のハンケチ、そして、コーヒー。
手持ちのハンケチの類はみんな柄ものだったのだ。

クジをお引きください、と促されるままに
クジボックスに手を入れると
「アタリです。お持ちになりますか」
と店員さん。

反射的に、はい、と答える。

だいたい、この手のあたりは
店内にある、ちょっとしたお菓子か、ドリンクなのだ。

だが、こともあろうか
店員さんが持ってきたのは
箱に入った太田胃酸だった。

面食らう。

まあ胃が弱いのだからいいかと思いながら
小さなバッグにぎゅうぎゅうと太田胃酸を押し込んだ。

葬儀も精進落としも終わり
帰りはいとこの車で五反田まで送ってもらえた。

そしてそのまま新宿のタワーレコードへ。

帰りは真っ黒装束に黄色いタワレコの袋がワンポイントになった。

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